2008年大学生の時に弁理士を志し、勉強をスタート。 2010年弁理士試験に合格し弁理士として奮闘中! 弁理士キタロウの本音ブログ

2012年06月

論文試験 前日

前日にこそ、アドバイスさせてください。

科目と科目の間の休み時間では頭を空っぽにして、ゼロからのスタートに切り替えることを忘れないで下さい。

前の科目で失敗して負の連鎖とならないように、あるいは、前の科目で成功して調子に乗りすぎないように。

それを怠って、後悔した人を私は沢山知っています。

皆さんの、ご健闘をお祈りします。

ノート② 先使用権(特許法第79条)における「事業の準備」

論文試験では必須の判例であり、見たことのない受験生はいないと思います。だからこそ、完璧に書けるようにしなければなりません。

付記試験でも、ちょこちょこ出ています。実務でお会いすることはありませんが、試験ではMUSTってのも変な話です。

【ウォーキングビーム式加熱炉事件(S61.10.3、最高裁)】

特許法第79条にいう発明の実施である「事業の準備」とは、発明が、いまだ事業の準備の実施の段階には至らないものの、即時実施の意図を有しており、かつ、その即時実施の意図が客観的に認識される態様において表明されていることをいう。

論文試験1週間前!心の準備。

具体的な勉強内容については、新しいことをするより今までの復習に徹します。そして、何よりも大切なことは、自分の力を100%出せる準備をすることです。

例えば、一般的なことですが、体調を崩さない。睡眠を取る(私は、毎日8時間を心がけました)。食事もバランス良く。当日に胃もたれしたり、力が発揮できない食事は避ける。

そして、論文試験に特有なことは、特・実の試験が終わってもあきらめないこと!毎年多くの受験生が、特・実の試験が終了して自分はもう不合格だと意気消沈して、残りの科目もイマイチな出来で不完全燃焼します。

ただ、覚えておいてください。特・実は大体の年度が難しいです。そして時間が足りないことはよくあることだし、自分が多少のミスをしていても、他の受験生も同じミスをしていることが多いです。すると、合格者と不合格者の違いは、(もちろん、これだけではありませんが)1科目目の出来が決して良くなくても切り替えて残りの科目でいつも通りの力を出せた人と、1科目目のことを引きずって残りの科目で力が出せなかった人とであると捉えることもできます。

なので、特・実で思うように解答できなかったとしても、その精神状態を後の科目へ引きずらないための心の準備をしておくことはとても大事です。最後の1週間は、寝る前などに当日のシミュレーションをして備えると良いと思います。

ノート① 均等論の5要件 ボールスプライン事件

論文試験の直前に丸暗記して、すぐに忘れましたが、今回の能力担保研修の起案で出題されました。今後のためにも、ここで整理しておこうと思います。

【無限摺動用ボールスプライン軸受事件(H10.2.24、最高裁)】

特許請求の範囲に記載された構成中に相手方が製造等をする製品または用いる方法(以下、「対象製品等」という)と異なる部分が存する場合であっても、以下の場合、当該製品等は、特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして、特許発明の技術範囲に属する。
 ①相違部分が特許発明の本質的部分ではない
 ②相違部分を対象製品等におけるものに置き換えても、特許発明の目的を達することができ同一の作用効果を有する
 ③相違部分を対象製品等におけるものに置き換えることに、当業者が、対象製品等の製造等の時点において容易に想到できる
 ④対象製品等が、特許発明の特許出願時における公知技術と同一または当業者がこれから特許発明の特許出願時に容易に推考できたものではない
 ⑤対象製品等が特許発明の特許出願時において特許請求の範囲から意識的に除外されたものに当たる等の特段の事情もない

均等論が出題された場合、以上の5要件を書くことがスタートラインになるので、これが書けないと不合格決定ですね。しっかり、暗記します。

弁理士試験の最初の一歩は受験機関選び

さて、本日は、弁理士試験をこれらから目指そうという方への記事です。私がどのような経緯で弁理士を志したかにも触れつつ、弁理士になる(=弁理士試験に合格する)ための最初の一歩をご紹介します。

私が弁理士を志したのは大学在学中でした。理系の学部生だった私は、学部卒業後に大学院へ進学すことに疑問を持ってました。理系ならとりあえず院に行くという風潮に流される自分が嫌でした。かと言って、不景気の時代に企業への就職は簡単ではなく、仮に就職できても将来が安泰とは言えません。そこで、将来について考えていたところ、弁理士という資格に出会いました。理系向けであり、かつかなり社会的に価値のある資格ということで、これに賭けてみることにしました。

もちろん理系の私は、法律系科目を本格的に勉強したことはありませんでした。大学構内の本屋で弁理士試験過去問をぱらぱらめくり途方にくれましたが、とにかく最初の一歩を踏み出さねば、勉強計画も立てられない。結局、、すべて独学で勉強を始めるのはリスクが大きいと判断しました。そこで、受験機関を使って効率よく弁理士試験の対策を練ろうと考え、受験機関を調査しました

挙がってきた受験機関は LEC東京リーガルマインド 資格の学校TAC早稲田セミナー)の2つであり、弁理士試験に関してはこの2つしか選択肢がありませんでしたので話は早かったです。

私はLECでコースを申し込み1年間通学しました。基礎的な講座であればどちらでも大差ないと思いますが、将来的なことを考えると、LECの方が授業のバリエーションが豊富で良いかなと感じました。結局、1年間の基礎講座では最終合格が出来ず、そのあとは、適宜自分に必要な講座をLECとTACから選びながら受験勉強を続けました。

今振り返って言えることは、全ての勉強を独学でするのはとても大変です。かと言って、全てを受験機関にゆだねるのも、経済的な問題や時間に拘束されるという問題があります。そこで、基本的な講座と代表的な答練は受験機関で受けて、残りは独学というスタイルが良いかと私は思います。

というのも、理系の人間にとっては法律の学び方から学ぶ必要があり、これを独学でやろうと思ったら時間がかかって仕方がないですから、基本的な講座は受けるべきです。併せて、試験は他の受験生との競争であり、ライバルを知るという点で、代表的な答練(模試など)も受けるべきです。

以上長くなりましたが、結論としては、初めの一歩で躊躇している方はとりあえず、受験機関にコンタクトを取ってみると事が前に進むだろう、ということです。

論文試験の2週間前!慎重かつ大胆に!

弁理士論文試験の2週間前~1週間前までの、この1週間は論文試験前に自由に時間が使える最後の期間です。
というのも、試験1週間前~当日の期間になると、精神的に落ち着かなくなったり、体調管理のために無理ができなくなったり、勉強内容も復習が中心になったりして、思うほど勉強がはかどらないからです。

私自身も受験生時代は、この1週間だけは死ぬ気やろうと心に決め、睡眠時間を3時間に設定しました。
そして、過去1年分のLECの「実戦答練」「直前答練」「公開模試」「江口先生の裏技講座」の問題を全て復習しました。
1つの問題につき、答案構成10分・反省5分と決めてどんどん進めていき、結果的に2~3周はしたと思います。
私は5月に答案用紙にひたすら書き込む時期を設けたことで、書くスピードには自信がありましたので、この時は書き込みはしませんでした。

皆さんも、実質的には、ラスト1週間といえるこの時期の過ごし方に悔いが残らないよう、慎重かつ大胆に過ごしてください。

論文公開模試の結果 第2弾 不合格した年

前回の記事の続きです。
弁理士の論文試験で不合格の年(2008年)の、LECの模試の結果です。

数字は、得点です。
特・実に関しては、問題Ⅰ/問題Ⅱです。

第1回
特・実:62/58、意:55、商:58

第2回
特・実:52/54、意:52、商:62

第3回
特・実:32/56、意:61、商:57

第4回
特・実:38/50、意:52、商:57

合格した年と大きく違うのは、
 特・実で60点を超えている場合がほとんどない
 意匠の得点が不安定
です。

やはり、特・実は、第Ⅰ問か第Ⅱ問のいずれかで、合格点を取りたい科目です。そして、特・実の最終的な得点で6割以下にしたくありません

意匠は、得点し易い科目なので、60点超えを確実に達成し、貯金をしたいです。

逆に、商標は最後の科目で疲れているし、苦手な受験生も多く、5割~6割程度の得点を取っていれば、合否に決定的な影響を及ぼさない印象があります。

論文公開模試の結果

家の屋根裏から面白いものが出てきました。
弁理士の論文試験に合格した年(2009年)の、LECの模試の結果です。

数字は、得点です。
特・実に関しては、問題Ⅰ/問題Ⅱです。

第1回
特・実:52/64、意:59、商:62

第2回
特・実:65/69、意:59、商:59

第3回
特・実:58/72、意:62、商:54

第4回
特・実:58/63、意:60、商:62

60点取れていれば、その出題範囲の内容・分野に関してはOKでしょう。
逆に、60点に達していなければ、問題の所在を突き止め、しっかり復習をすることが大切です。

模試の得点を1つの目安にして、自己分析し、試験までの時間を少しでも効率よく、有意義に過ごせるよう頑張ってください!

「出願件数の推移」と「弁理士数の推移」

前回の記事に少し関連しますが、日本特許庁への出願件数の明らかな減少のグラフです。
名称未設定-1

反対に、弁理士の数がひたすら上昇しているグラフです。
名称未設定-2

結果として、特許庁は、どこかのタイミングで、弁理士試験の合格者数を絞ると思います。それが、今年かもしれませんので、今回、短答に合格された方は、何としてでも受かってください。合格者を調整するとすれば、一番考えられるのが口述試験で、その次に調整がし易いのが論文試験だと思います。

弁理士の年収は本当に高いか?

タイトルの答えは、「その年齢の平均的な人の収入よりは高いけど、ずば抜けて高いわけではない」というところでしょうか。

少し前までは、日本特許庁への出願件数が順調に伸び、弁理士の数も増やそうということで、弁理士は貴重な存在であり、「弁理士」という肩書だけでも、収入が見込めた時代でした。

しかし、最近では出願件数が減少しており、にも係わらず、相変わらず弁理士の数が増え続けて飽和状態になっていますので、資格を取ったからといって、すぐに収入が上がるわけでもないと思います。

弁理士になった上で、さらに自分の武器を見つけ、磨かなければなりません。逆にいえば、武器のある人は、年齢の枠を超えてかなりの高収入が得られる場合もあります。

付記試験の過去問対策講座のスケジュール

付記試験の過去問対策講座に申し込んだところ、先日、講座で使用する問題と解答用紙が届きました。

1回目は、H21年度の第1問、
2回目は、H23年度の第1問、
3回目は、H19年度の第2問を解くようです。

事前に問題を解いて解答を送り、講座の当日に添削された自分の解答を受け取り、解説講義を聞くというスタイルです。

付記試験の科目は民法と民事訴訟法であり、いずれも(特に民法)徹底的に勉強しようと思ったら、1年では到底習得できない内容なので、早い段階から過去問に触れるのは良いと思います。

付記試験の勉強時間があまり確保できていない現状なので、そろそろモチベーションを高めて、本腰を入れて行きたいです。

論文試験まであと3週間、最後の詰め込みチャンス!

論文試験まで、3週間です。
各自で必要な勉強をされていることと思います。

今までやってきたことを、整理して、身につけていく。
そして、もし、集中的に詰め込むなら今の時期がラストチャンスです。

つまり、試験3週間前~試験1週間前くらいまでの時期。
それ以降は、復習に徹するべきだからです。

以下、LECの短時間で効率よく学習できる論文用講座を紹介します。
※金額はWeb講座の場合です。

☆☆ 論文要点総整理講座 (江口先生・全6回・40,000円)
→私の大好きな江口先生の講座です。特におススメです。
→漏れのない体系的な知識の整理をしたい人、モチベーションを高めたい人におススメです。

☆☆ 判例審査基準直前攻略講座 (納冨先生・全6回・40,000円)
→私の大好きな納冨先生の講座です。特におススメです。
→判例と審査基準を効率よく整理したい人、試験で得する情報・テクを知りたい人におススメです。

  論文直前構成演習講座 (宮口先生・全6回・40,000円)
→答案構成に時間がかかる人、方針を間違う人、問題の数こなしたい人におススメです。

 事例・一行問題征服講座 (宮口先生・全6回・40,000円)
→答案のまとめ方が苦手な人、シンプルな答案で高得点を狙いたい人におススメです。

☆☆ 好評につき今年も実施!サマライズ2012上級ゼミ (江口先生・全4回・20,000円)
→私の大好きな江口先生の講座です。特におススメです。
→問題数を効率よくこなした人、答案構成に磨きをかけたい人、モチベーションを高めたい人におススメです。

  宮口聡のスーパーチャージド判例100 (宮口先生・全3回・18,000円)
→判例を体系的に整理したい人、判例のキーワードを押さえたい人におススメです。

H24年、短答試験の合格最低点は37点

短答試験の合格発表があり、合格最低点が「37点」とのことでした。

合格された方、おめでとうございます。この勢いのまま、論文試験まで走り抜いて下さい!

残念ながら、不合格だった方、この悔しさを1年間噛みしめながら、来年の合格を必ず勝ち取って下さい。とりあえずは、休養をしながら、年間計画を考えましょう。

ともかくも、皆さん、お疲れ様でした。

付記試験の模試の案内

「特定侵害訴訟代理業務 模擬試験」開催のご案内
というチラシが今日、届きました。以下、詳細です。

<特許・実用新案法>
東京会場:平成24年10月7日(日) 10:00~16:00
大阪会場:平成24年9月22日(土) 10:00~16:00
講師:城山康文 先生

<商標法(不正競争防止法含む)>
東京会場:平成24年9月23日(日) 10:00~16:00
講師:水沼淳 先生

いずれの回も、費用は、10,000円~13,000円です。
問題と解答のみの購入も可能で、その場合は、3,500円~4,500円です。

論文模試の反省をし、勉強計画を立てる

論文試験まで、1カ月を切りました。この時期は毎週の「模試」を受験し、その度に自己分析と反省をして、勉強計画を立て、効率よく得点アップをはかることが大事です。そこで、いくつか、問題点とその対策例をご紹介します。

ほとんどの受験生が、時間が足りなくて困っていると思います。特に、特・実が問題だと思いますが、基本的なスタンスは、
 答案戦略:20分(短ければ、短いほど良い)
 書く:40分
だと思います。私の経験からすると、答案戦略で20分を超えると、書く時間が減り、答案の厚みが出ず、満足の行く結果が出にくいです。以下、3つのケースをご紹介しますので、参考にして下さい。

(1)ケースA
答案戦略に時間がかかるという方の対策例としては、問題の数をこなすことです。できるだけ多くの未知の問題にあたって下さい。扱う題材としては、LECの裏技講座、あるいは法学書院の問題集が良いと思います。とにかく数をこなしてください。勉強法としては、問題文を読み、答案構成を20分で終える。そして解答を見て、10分で反省を終える。次の問題を解く。そんな流れです。1つでも多くの問題にあたり、答案構成力を鍛えることが必要です。

(2)ケースB
次に、書く時間が足りなくなるという方は、本ブログでもご紹介しました論文用の答案用紙を購入し、ひたすら書き込んで下さい。使う問題は、未知の問題でも既知の問題でも、いずでも良いです。数を書き込んでいくうちに、自分のスタイル(テンプレート)が確立され、かつ物理的な書くスピードも増していくはずです。お気に入りのペンまで見つかるはずです。

(3)ケースC
最後に、解答の骨子は間違えないけど、解答の厚みが出ない方。おそらく、条文の趣旨や解釈、判例、審査基準といった「暗記すべき事項」が十分に覚えられていないのだと思います。まずは、今までのレジュメなどであやふやな知識を整理し、徹底的に覚えるべきです。場合によっては、これらに焦点をあてているワンポイント講座を受講するのも良いです。本試験の採点では、判例のキーワードの合致度で、合否が分かれることもありますので、もし、ここが弱点なら死ぬ気で暗記をすべきと思います。

以上が、私が実際に経験した論文試験前の「問題点・悩み」と、それを解消した「対策方法」です。もしよろしければ、参考にして下さい。そして、最後に、論文試験合格は、絶対に今年でしましょう。来年に持ち越したら、いつまでたっても合格できません!

2012年論文試験直前!LECの対策講座一覧(2012年6月2日更新)

LECの講座が一覧にされているサイトがないので、まとめてみました。
今後適宜更新していくと思いますので、よかったら活用ください。
※この記事では論文試験対策に関係する講座のみをまとめています。

■新着講座

■講座

■模試

■答練

■裏技講座

全65講座一覧は「続きを読む」からご覧ください。続きを読む
プロフィール
弁理士ランキング参加中
にほんブログ村 士業ブログ 弁理士へ
にほんブログ村

にほんブログ村 資格ブログ 弁理士試験へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ


↑上位争い中

相互リンク募集中!