短答試験の過去問は、とても良い勉強になります。
この時期、短答試験の受験生は色々なことに手を出して、焦りがちですが、私は、自宅学習の軸は2つだと思います。
 ①条文の読み込み(趣旨・要件・効果)
 ②過去問の徹底

そして、これらは、必ずしも独立にする必要はなく、
特に、過去問を徹底する過程で、条文を再びレビューするという相互理解によって、勉強の効率化を図れると思います。

具体的にご説明します。
平成23年の短答試験の第15問を例にします(問題文は、記事の末尾)。
正解は、枝3です。
これを解くには、1分くらいで十分と思いますが、復習には10分かけても良いと思います。
というのも、大切なのは、解答に至るまでの思考回路だからです。

例えば、枝1には、条文番号が登場しませんが、枝1を不正解とする条文の根拠は?
 152条です。

では、152条は、いわゆる、どのような規定?
 職権進行主義です。

では、職権主義と対立する概念は?
 当事者主義です。

民事訴訟では、当事者主義が原則なのに、どうして特許法は職権主義を採用?
 特許権は、公衆の利益と密接に関連し、対世効を有するから。

このように、1つの枝でも、上記の内容を理解した上で解答に導ける人と、何となくで解答にたどりつく人がいて、いずれも「見かけ上は正解」です。
しかし、「本当の正解」とは、過去問で登場した問題の解答の根拠とその周辺の内容を全て理解してはじめて達成できるものと思います
枝1を復習する際には、少なくとも、上のような事項も合わせて確認すると、勉強の効率化が図れます。
他の枝も、同じように復習をしてみて下さい。


〔15〕特許法に規定する審判の審理に関し、次のうち、正しいものは、どれか。

1 審判長は、口頭審理による審判をするときは、その期日及び場所を定め、当事者及び参加人に対し、期日の呼出しを行わなければならないが、当事者及び参加人の全員が期日に出頭しないときは、審判手続を進行することができない。

2 二以上の審判において、一方の当事者が同一であっても他方の当事者が異なる場合には、審理の併合をすることはできない。

3 事件が複雑であるとき、その他やむを得ない理由があるときを除き、審理の終結の通知を当事者及び参加人に発した日から20日以内に審決をしなければならないが、審理の終結の通知をした後でも、必要があれば、審判長は職権で審理の再開をすることができる。

4 口頭審理による審判については、審判書記官は、期日ごとに審理の要旨その他必要な事項を記載した調書を作成しなければならないが、調書の記載について当事者が異議を述べたときは、審判長の許可を得て調書の記載を変更しなければならない。

5 審判官の除斥又は忌避の申立ては、書面審理においては書面で、口頭審理においては口頭で、それぞれ行わなければならない。